相続放棄の落とし穴

弁護士法人心が選ばれる理由

相続放棄申述書提出後の注意点

文責:所長 弁護士 白方太郎

最終更新日:2020年10月16日

1 相続放棄申述書提出後の流れ

 相続放棄は,必要な書類を裁判所に提出することで手続きが開始されます。

 あくまでも,手続きが開始されるにすぎません。

 相続放棄申述書が提出されると,裁判所は,相続放棄を認めてよいか否かの審査を開始します。

 実は相続放棄は,相続放棄申述書を提出した後にも手続きがあります。

 具体的には,質問への回答と,審問です。

 これらは,裁判所の裁量によって実施されるか否かが異なるため,必ずしも行われる手続きではありませんが,逆の見方をすれば起きうることですので,知っておくべきです。

 

2 質問への回答

 審査開始後,裁判所は,申述人(相続放棄手続をしている相続人)に対し,質問状を送付します。

 質問状を送る目的は,①相続放棄の申述が申述人の真意に基づくものであるか,②申述人が法定単純承認事由に該当する行為を行っていないか,を確認することであると考えられています。

 質問状に記載されている質問は裁判所によって異なり,1,2問程度の簡単な質問しかしない場合もあれば,10問以上の質問がなされることもあります。

 質問状の送付先は,多くの場合,次の3つのパターンのうちのどれかです。

 

 ①申述人本人に対し,申述人の住所へ送付する

 ②代理人弁護士がいる場合,代理人弁護士宛に送付する

 ③代理人弁護士がいる場合に限り,質問状を送らない

 

 ②のパターンであれば,代理人弁護士が回答を作成し,裁判所へ返送します。

 ③のパターンであった場合は,質問状対応の巧拙により相続放棄が認められなくなるリスクがありません。

 質問状への回答の仕方次第では相続放棄が認められなくなる可能性もありますので,相続放棄における質問状対策は弁護士に相談しましょう。

 

3 審問

 審問とは,裁判所が申述人や代理人を裁判所へ呼び(電話になることもあります),相続放棄に至る事情について,裁判官が質問をすることをいいます。

 相続放棄において審問がなされることは少ないですが,法定単純承認事由に該当する行為が存在する可能性が高い場合など,裁判所が相続放棄を受理するべきか判断するために詳細な情報が必要とされる場合に開催されます。

 審問になった場合,裁判官の質問に的確に回答する必要があり,かつ相続放棄申述書に記載した内容と矛盾がないようにしなければなりません。

 審問になってしまった場合や,審問になることが予想されるような場合は,専門家に相談しましょう。

被相続人に関する金銭の請求について

文責:所長 弁護士 白方太郎

最終更新日:2020年09月16日

1 被相続人に関して請求できる金銭

 生命保険金,未支給年金,死亡退職金など,被相続人がお亡くなりになると,受取ることができるお金が発生することがあります。

 しかし,これらの中には,相続放棄手続との関係においては,請求したり受け取ったりしてよいものと,そうでないと考えられるものがあり注意が必要です。

 法律構成も複雑なものがあるため,相続放棄を検討されている方にとって,これが最も悩ましいものの一つとなります。

 

2 金銭を請求して受取るべきか否か

⑴ 法定単純承認事由に該当する行為

 法定単純承認事由に該当する行為を行うと,相続放棄が認められません。

 法定単純承認事由に該当する行為の一つとして,債権の取り立てがあります。

 被相続人の債権について,請求できる権利を行使してお金を受取ることは債権の取立てになります。

 被相続人が亡くなられたことに伴って請求できる金銭が,被相続人の債権に基づくものである場合,受取ると法定単純承認事由に該当する可能性が生じます。

⑵ 相続人固有の権利も存在する

 悩ましいことに,被相続人が亡くなった際に受取ることができるお金には,被相続人の債権に基づくものと,相続人固有の権利に基づくものがあります。

 前者の債権に関するお金を受取ることはできません。

 しかし,後者に関する債権であれば,相続財産ではないので,受け取ったとしても法定単純承認事由にはならず,相続放棄に影響しません。

 相続人が受取人となっている生命保険金,相続人を受取人として定められている死亡退職金・未支給年金,葬儀を主宰する者に支給する旨が条例等で定められている葬儀費用補助金などは,相続人等固有の権利ですので受取ることができます。

 

3 実務上の問題

 さらに,相続放棄の実務の現場ではもっと大きな問題があります。

 それは,実際に相続放棄を検討している方が受取ろうとしている金銭が,本当に法定単純承認事由に該当しないものであるかを判断することです。

 上述のように,理論上受け取ってよいお金と,そうでないお金を区別することはできます。

 しかし,実際に受け取ってよいかを確実に判断するためには,都度書類等を精査し,場合によっては会社や市町村の窓口まで行き,請求できる金銭の法的性質を確認しなければなりません。

 これは容易なことではありません。

 そのため,相続放棄には厳格な期限があるので,相続放棄検討段階では請求をせず,相続放棄を終えたあとや,または並行して時間をかけて受け取り可能な金銭であるかを検討する方が望ましいです。

 相続放棄に付随する問題は非常に複雑です。

 被相続人に関する金銭について少しでもお悩みでしたら,相続を得意とする弁護士が在籍している弁護士法人心までお気軽にご相談ください。

所在地

〒260-0045
千葉県千葉市中央区
弁天1-15-3
リードシー千葉駅前ビル8F
(千葉弁護士会所属)

0120-41-2403

お問合せ・アクセス・地図

相続放棄をお考えの方はご相談ください

当サイトでは,千葉にお住まいの方に向けて,相続放棄の期間や手続きの流れ,弁護士への相続放棄のご相談などに関することをご案内しています。
相続放棄というのは遺産を一切受け継がないという意思表示をする手続きで,たとえば亡くなった方が財産よりも借金の方を多く残していた場合などに使用されることがあります。
相続放棄の手続きに不備があるなどして相続放棄が認められなかった場合,思いもよらない損害が生じてしまうおそれがありますので,手続きには注意が必要です。
相続放棄をするにあたっては,亡くなった方などの戸籍や申述書といった,さまざまな書類が必要となります。
期限内にそれらを漏れなく用意し,スムーズ,かつ,適切に相続放棄をおこなうためにも,一人で行うのではなく,弁護士に依頼されることをおすすめします。
当法人では,相続放棄に関するご相談を原則として相談料無料で承っております。
相続放棄をお考えの方はもちろん,どうするかお悩みの方も,一度当法人までご相談ください。
相続案件を得意とする弁護士がお話をお伺いし,ご説明やご提案等をさせていただきます。
夜間のご相談もしていただくことができますので,お仕事の帰りなどにも相続放棄についてご相談いただけます。

お役立ちリンク

PageTop